【効果あり】洗面やシャワーの温水が出るのに時間がかかるので配管の断熱を強化してみた

当ページには、記事内容に則した商品にリンクするアフィリエイト広告が含まれています。
エコキュート 配管カバー内部

築3年なのでまだまだ新しい一軒家ですが、冬になると若干イラっと感じることがあります。それは、キッチンや洗面所で温かいお湯を使いたくて蛇口から水を出しても、なかなか温水が出てこないこと…。

ちなみにエコキュート住宅で、瞬間湯沸かし器のように出湯してからガス点火→湯沸かし(必ず冷水の瞬間がある)ではなく、タンクに溜めている温水を手元まで届けるまでの間、冷水が流れます。結果的にその冷水をやり過ごすために、しばらく水を出しっぱなしにしてしまう事になります。冬場は気温が10度以下になるのが常なので、手がしびれるくらい(感覚がなくなる)なので勿体ないのは解っていてもついやりがち…

配管断熱 イメージ図
写真はイメージです

ほんの少しでも温かくなれば許せる(温水でなくてもいい、極冷水でなければ…)のにと思い立って、今回エコキュートから洗面、キッチン給湯、お風呂給湯、追い炊き配管まで温水が流れそうな個所を徹底的に現状確認・強化することにしました。

ちなみに、冒頭で築3年と書いた通り、当時の標準的な断熱工法が採用されていて、窓ガラスは2重だったり(断熱とは直接関係はありませんが)気密性検査を通過した物件なので、特に手抜きであるとか施工不良があるとは感じていません。ごく標準的な断熱配管だと思われます。こんな感じの青・赤断熱材の被覆ホース。

  記事内容に則した広告

この記事のもくじ

まずは現状確認

配管の確認をするために床下に潜りました。解り易く、赤の断熱材を巻いたホースと、青の断熱材を巻いたホースが水回りの直下に配管されています。

床下配管 現状確認

この青と赤の色使いは、温水給湯が赤でと冷水のホースが青だと知識が無くても理解します。お風呂の循環配管が何色か気になるところです(奥に見えるオレンジ色か…)が、少し遠かったのでとりあえず軽く見て回っただけで、確認終了。撮ってきた写真をもとに床下の配管図を作成してみました。

床下配管の接続図
床下の温水・原水の配管図

赤い線は温水で、水色の線は原水(冷水)です。ざっと温水の配管を断熱材でカバーしたいなら、おおよそ12~13メートルの長さが必要だと試算しました。冷水のホースも断熱するならプラス20メートルを超える断熱材が必要そうですが、冷水側は何もしません。

エコキュート 配管カバー
エコキュートタンク下部の配管カバー
エコキュート 配管カバー内部
配管部分

屋外のエコキュート下部のカバーを開けて、配管の外径を確認。温水・冷水は呼び径が13(外径17mm)で断熱材の厚みは5mm(外径28mm)、浴槽の追い焚きなどに使う循環配管は、呼び径が10(外径13mm)で断熱材の厚みは5mm(外径24mm)でした。冬は結構降雪のある地域なので、断熱材(保護剤)の厚みが10mmの断熱配管が使われていればラッキーと思っていましたが、標準的な5mm仕様でした。ならば今回の断熱を追加する作業で効果が大きいかも?と好意的に受け止めて進めることにします。ちなみに写真の通り、浴槽の循環配管はオレンジ色でした。

ちなみにエコキュート下部のカバーは、指でつまんでねじを外して開けることが出来るようになっています。それは、災害などで断水が発生した時にすでにエコキュートのタンク内に溜めてあった水(お湯)を応急的に使うために、工具なしでも開けられるようにしたものです。これは知識と経験で知っていなければ使うことが出来ません。
万一の時に有効に使えるように、一度は予行演習・訓練をして「災害時にはいつでも使える」状態にしておきましょう。

温度低下の実態

そもそも、断熱材でカバーする前に、現状どのくらいの温度低下が起こるのか、何度か実験しておきました。100均で買ってきた温度計を使ってお風呂のシャワーからお湯を出して、給湯の設定温度にほぼなったと感じてからお湯を止めて放置(勿体ないので湯船に溜める)。その後、設定時間経過してから、洗面器3杯のお湯をカラン(お風呂の蛇口)から出してその温度を計測(続けて3回)した結果です。

断熱性の可視化 測定風景の写真
出湯して温度測定
スクロールできます
はじめの温度洗面器のお湯
 時間経過後温度
1杯目温度2杯目温度3杯目温度
給湯後10分経過44.041.638.642.844.3
給湯後20分経過44.338.132.543.043.8
給湯後30分経過43.835.028.542.244.0
テスト環境:外気温度4.2度 1回あたり2.5リットル出水

このテスト条件は、外気温度が4.2度、室温15度で、洗面器にはだいたい2.5リットルのお湯がたまります。結果から予想すると約3リットルのお湯が冷たいと感じることが解り、おおよそ10分後にはぬるくなって20分後には冷たいと感じる温度にまで下がっています。もしこれが30分たってもヒヤッとしない程度(体温相当以上)になれば結構なエネルギーロス&ムダ水の削減につながるはずです。また、お風呂の循環配管(追い炊きなど)も断熱することで、タンク湯の熱を利用した追い炊きの効率改善も進めてみます。

目標設定

シャワーでの出水をイメージすると、シャワーを使い終わってお風呂に浸かったり体を洗ったりと、おおよそ10~20分くらいお湯を出さないことが考えられます。なので目標は、シャワーを使い終わってから30分後も温かいお湯が出る事!つまり、お湯を出さない状態で次に出たお湯が36度以上(体温以上)保っていたら対策成功とします。

目標:30分後でも体温以上の温度を保つ断熱配管!

ちなみに、先の床下配管の絵でエコキュートから一番遠くにあるキッチンで温水を出そうとすると、洗面器2杯(約5リットル)の吐出が必要でした。キッチンでの温水の使い方は、食器の洗いで連続してお湯を使ったあと、次の食事の準備などで再び温水を使うまでに数時間の間隔があるような使い方が考えられます。さすがに数時間温度を保つためには真空(魔法瓶)断熱にしないといけないので、今回の断熱作業の効果は少ないことが予想されますが、若干でも温かみが残っていれば家事がはかどるカモ。流し台はその程度の期待で、メインはお風呂と洗面で進めます。

目標設定イメージ図

部材の購入

お風呂まわりの断熱とすると、エコキュートから配管ターミナルまでとターミナルからお風呂の給湯までと、追い炊きに使う循環配管になります。ターミナルへの接続接手(つぎて)も断熱したいところです。キッチンにある床下収納から床下に入るので、最奥・極狭のお風呂下を先に済ませようという魂胆ですが…。その後、第2段階として配管ターミナルからキッチンへと進める予定です。

まず現配管の外径28mmと循環配管の外径24mmが収まる内径の断熱チューブ、それを固定するためのテープを見繕いにホームセンターに。見つけたのは(株)イノアック住環境というメーカーのライトチューブ(ポリエチレンフォーム)という商品で、スポンジ状の白い断熱材そのままのものと、それにグレーの被覆があり剥離してテープで密閉できるものがあります。テープで止めることが出来るものはその分高価です。

  記事内容に則した広告

今回、床下なので水にさらされない、かつ日光(紫外線)にもさらされないので安価な断熱材そのままのものと、開口部を留める防水テープを購入しました。

購入時悩んだのが、現配管の外径に対して少し太いものしかなかったことで、巻いても隙間が出来てしまう事でした。内径24mmと28mmが欲しい所、型番がLTV-20(内径26mm)、LTV-25(内径32mm)しかなかったので、足らないよりかは大き目のものをということで、内径26mmのLTV-20を2本(計4m分)、内径32mmのLTV-25を4本(計8m分)と防水テープ2巻きを購入。キッチン向けの温水まではまだ断熱パイプの長さが足りないですが、第一段階として、しめて2300円ほどでした。全て断熱するとしたら、3000円ほどになると思いますが、この出費を、電気代・水道代で元を取ることはできないと思います。でも「ヒッ」というシャワーの冷水を浴びる頻度が下がればヨシ!とします。

作業の様子(第一段階)

床下は結構ほこりっぽくて狭い作業場なので、マスク(可能であれば防塵マスク)と保護メガネは必須です。思いのほかコンクリートは冷たいので作業中に下に敷くダンボールもあった方が良いでしょう。服装は真っ白になるのを前提に汚れても良い服装か、100均で防護服に使えそうな不織布ズボンやジャケットを購入するのがおススメです。また、床下にもぐるには床下収納から入ることになりますが、この入り口から作業場まではほふく前進で進むことになります。そのため、軍手も必須で、全身汚れる+引っ掛けて破れるかもという条件に見合う服装(捨てても良いくらい)にしましょう。もちろん靴も真っ白になります。

  記事内容に則した広告

床下配管 作業の様子
途中まで被覆した様子

作業自体は、難しい所は特になくて温水ホースに断熱材をかぶせて、開口部をテープで止めるだけです。作業場が過酷なだけで、作業自体は簡単です。ひとまず、床下収納の入り口から最遠のお風呂の下回りから進めて、湯船の循環ホースと温水ラインを進めました。

気にする点としては、空気の抜ける開口部をなるべくテープで止めることで、温水ホースと断熱パイプに隙間があるので、温まった空気が外気の冷気と入れ替わらないようにするためです。8m分の断熱パイプで作業した範囲がこちら。第一段階としては頑張りました。残るは、エコキュートタンク下と、キッチン給湯までなので、お風呂下に比べれば楽なはず。

せっかく断熱材を巻いても、外気が断熱の内側に侵入できる場所があれば断熱効果なし

床下配管の接続図 作業した範囲
淡い赤色で囲った場所が第一段階施工完了箇所
床下配管の接続図 作業した範囲の写真
作業前のアングルとほぼ同じ方向を撮影(赤パイプが白パイプに…)

気になる第1段階作業後の保温状態の変化ですが、下表のようになりました。作業前測定と同じく、温水を出してから一定時間後に温度を測定しています。

スクロールできます

はじめの温度洗面器のお湯
 時間経過後温度
1杯目温度2杯目温度3杯目温度
給湯後10分経過43.040.338.8(43.744.5
給湯後20分経過44.538.034.843.144.6
給湯後30分経過44.635.232.542.144.2
給湯後20分経過34.9
テスト環境:外気温度4.7度 1回あたり2.5リットル出水

残念ながら、かなり改善されたものの目標の30分後の温水が体温以上!を達成できませんでした。第2段階でエコキュート下を追加断熱するのでどこまで改善するかになりますが、第一段階の作業によって保温性能は向上したのが見て取れるので、めげずに第2段階へ進めてみます。

確かに「断熱は一部にでも穴(断熱漏れ)があると効果が半減する」と聞いたことがあるので、信じて期待したいところです。

第一段階目のその後の印象

まだ第2段階へと進められませんでしたが、第一段階で温水シャワーの出方がかなり改善された印象を得ています。たいてい、お風呂に入って初めにすることと言えば「かけ湯」ですが、以前はシャワーで体の汚れを落とそうと出水しても、しばらく冷水が出ていたのが、まぁ我慢できる程度の温水が出るようになりました。もちろん前の人がお風呂から上がって時間がたったのはダメですが、いつも通り「次の人どうぞー」っていう感じで入浴すれば、冷水を浴びて、心臓がきゅってなることは防げそうな好感触です。

第2段階は近日中に追記

エコキュートタンク下と、キッチンまでの断熱は第2段階で進めます。近日中に追記予定。

  • URLをコピーしました!

この記事へのコメント

コメントする

この記事のもくじ