流し台の排水トラブルに多いのが、流れにくいというもの…。多くはゴミ受けのつまりが原因ですが、いくらゴミ受けを掃除しても、流れが悪くて匂いもする…ということがあります。
この記事は、シンク下に配置された排水トラップの大掃除と、ピカピカになったついでに気になるヌメリが軽減するという「純銅製ゴミ受け」を使ってみた結果をお伝えします。
排水トラップの構造
最近の排水トラップは、これまでのワンと呼ばれる、湯のみをひっくり返したような器具があるような防臭ワンが無く、ゴミ受けの下は何もなく排水されているようなシンクがあります。下の写真は、排水口フタとゴミ受けを外した写真です。排水はそのまま奥に流れてゆきます。
このようなキッチンシンクでも実際には、シンク下にS字トラップが配置されていて、下流からの臭いが上がってこない仕組みになっています。シンク下にS字トラップを配置するメリットは、シンク下の邪魔な突起が小さくなるので引き出しなどの収納容量を大きくできることです。
防臭ワンがゴミ受けの下に配置されている排水トラップの場合、数週間に一度はヌメリのある汚れを掃除しなくてはなりませんが、シンク下の排水トラップの場合、表面から見えないので掃除することが出来ません。
数週間に一度掃除していた個所が、見えなくなったからと言って汚れない訳がないですよね。約2年間放置していた、シンク下に排水トラップがあるタイプの流し台の掃除をしてみました。
ちなみにあのヌメリは、細菌やバクテリアが増殖して住みよい環境にするための保護膜のようなもので、バイオフィルムと呼ばれます。
外観
タカラスタンダードの流し台になって、シンクの上から見るとゴミ受けの下には何もなく排水口だけが見える状態になりました。シンク下の収納引き出しを外して、覗いたのがこちら…
排水口からのパイプが、S字トラップにつながり、ここで下流からの臭いを遮断しているのが解ります。このようにS字トラップを排水口直下ではなく、奥側に移動できるのでシンク下のでっぱりが小さくなり収納容量が確保できる配置になっています。
今回は、排水トラップの全ての部品をいったん取り外して、分解した部品の状態で隅々まで掃除してみます。
準備するもの
掃除に使う道具や洗剤はこちら
汚れても良いバケツ(外用バケツ)
古い歯ブラシ
割りばし
ゴム手袋
お風呂洗い洗剤、または食器洗剤
古新聞
使い古しの雑巾
ビニール袋と輪ゴム
そのほか掃除後の古新聞や手袋などを捨てるゴミ袋も用意しましょう。
よくある掃除道具だと思います。汚れに抵抗が無ければゴム手袋は不要かも…
分解前作業
まず、シンク下の引き出しを外して(2段以上あれば全て外しましょう)作業スペースを作ります。
作業スペースに、水がこぼれても良いように古雑巾と新聞紙、外用バケツを準備します。ほかにこの作業スペースには、ビニール袋と輪ゴムを準備しておきます。
分解した部品を掃除する場所、掃除スペースには古歯ブラシ、割りばし、古新聞、洗剤を準備。
分解
排水トラップを分解すると、シンクで水を流せなくなるので洗い物をなくして、シンク内には何もない状態、かつ濡れていない状態にするのがおすすめです。
作業スペースにちょうど排水トラップの下になる場所に新聞紙を広げ、外用バケツを置きます。必要ならゴム手袋を装着。
これ以降の分解に工具は使いません。全て樹脂製だったためか手で緩めることが出来ましたが、固くて回らないときは、ゴム手袋で滑らない工夫をして緩めると良いでしょう。無理に工具を使うと破損する恐れがあるので注意してください。ステンレス製など金属製のものは、専用の工具が必要なので諦める方が無難です。
分解 1
S字トラップの中には水が溜まっているので、いきなり2から緩めると汚れた水が流れ出してしまいます。まず1を外して少し排水パイプ方向にS字トラップを傾け、溜まっている水を少し流します。
分解 2
次にS字トラップを水平に保って2を緩めて外し、中の水(封水というらしいです。)を床に落とさないようにして、バケツの中に入れておきます。この時点で臭いが排水パイプから漏れてきますので、ビニール袋で覆い輪ゴムで縛っておきましょう。
分解 3
続いて3を緩めて外し、パイプごとバケツに入れます。角度によっては壁が邪魔で抜けないかもしれません。その場合は、4を緩めて全体を回転させると取り外せます。
分解 4
4は少し硬いかもしれませんが、対角線で両手で回せば緩みます。リング状のナットを外すと、シンクの上方向に持ち上げると外すことが出来ます。
洗浄
洗浄作業はベランダなど屋外で作業するのがおすすめです。半分ほど水を入れたバケツの中で、それぞれの部品に付着した汚れを割りばしや、古い歯ブラシでこすり洗いします。まず、ある程度大まかにこすり洗いして、汚れた水をトイレや汚水桝に捨てます。
ヌメリをほぼ落とせれば、お風呂用洗剤やキッチン洗剤など中性洗剤で仕上げ洗いします。この仕上げ洗いはバケツごとお風呂に移動して、そこで作業しても良いかもしれません。
組立て
元通り組み立てる手順は、分解とは逆になりますが、まずシンクの上側から流し台トラップを入れ、まだ動くくらい緩めにリング状のナットを入れておきます。次にパイプを差し込んで軽く締め、S字トラップを取り付けます。どのねじも固く締めずに、ゆるゆるの状態で仮組みします。
分解前を思い出して、手前の引き出しに邪魔にならないようにS字トラップを配置し、全部品に無理がかからない位置に、ズラしたり移動したりします。
位置が決まれば手で上から順番に締め付けてください。工具を使わずに外した時を思い出して、同じくらいの固さになるくらいまで締め付けます。
流し台トラップはシンクの穴に対して中央になるように固定しましょう。黒いゴムパッキンが均等に見えるのが良い状態です。下の写真は少し偏った状態の写真です。
水漏れがないか確認
この時点で水を流して、全ての接続部分で水漏れがないか十分確認します。
純銅製ゴミ受けを使ってみました
記事の始めに排水トラップのヌメリは、バイオフィルムだと書いていましたが、このバイオフィルムを作らせない強力な殺菌機能を持ったのが銅製品です。ヌメリ防止を謳って販売されているゴミ受けはたくさんあります。
ただ、飛びつくには少し高いこともあって、試さずにいました。今回、一通り排水トラップまできれいにしたので試してみることに…
購入したのはこちら。500円ほどの商品でした。
メッシュタイプですが、銅板を使ったパンチメタル(穴開き)のものは数千円するので手がです、ひとまず安価なこのタイプで様子を見ることにしました。
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純銅製ゴミ受けの設置
設置というほどのものではなく、ただ置くだけですが交換してみました。ついでに…ということで、このゴミ受けの下には、純銅の電線も入れてみました。
純銅製のごみ受けの効果
設置後2週間ほど経過しました。ゴミ受けなのでほぼ毎日ゴミを取り除くようにしていますが、その中の印象では、確かにヌメヌメは発生していない!です。
メッシュタイプなので、ごみが絡みやすくすべてのゴミを取り除くことはできませんが、ゴミ受けを手に取ったときのヌルっとした感触はなく、清浄な感じで後片付けが出来ています。
ゴミ受けの下流ですが、以前はすぐにこちらもヌメヌメと藻のようなバイオフィルムが発生していましたが、今のところプラスチックが見える状態です。
1か月ほどゴミ捨て以外はせずに様子を見る予定で、改めて追記します。純銅製のゴミ受けはすでに好印象ですが、それより上流の排水口フタの裏が相変わらずヌメってきました。純銅がヌメリに効果があるのが見て取れるので、この点は大変残念…
ゴミ受けの上なので、純銅の効果は蓋の裏までは及びません。この排水口フタ裏も何か対策できないか検討中です。
しばらく使っての感想…
数か月使いましたが、印象は変わらず清潔感を保つことが容易になった気がします。少し微妙な書き方をしましたが、水が流れなくなるくらいゴミ受けのゴミを掃除せずに放置(サボり…)すると、メッシュが詰まり、ごみを捨てようとゴミ袋の上でひっくり返しても全てのゴミが落ちない状態になります。
この状態になるとゴミ受けをブラシで洗わなくてはならなくなり、気持ち的にダメージが大きいです。こまめにごみは捨てて、暖かいシャワーで流すのが一番清潔感を長持ちさせることが出来るように感じました。
銅の効果は実感しているので、メッシュタイプではなくパンチングメタルタイプのゴミ受けを購入しようか考え中です。
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銅製メッシュタイプのゴミ受けに交換して気分良く使っていましたが、交換後1年未満でメッシュが切れて使えなくなりました。耐久性は半年~9か月程度と考えておきましょう。この際、先のパンチングメタルのゴミ受けに変えるのが良さそうですが、現在は、樹脂製のもとのゴミ受けを再使用しています。結果はというと、「すぐに詰まる・匂いがする・ぬめぬめ気持ち悪い」のが再来して面倒が増えています。
やはり、銅製の除菌力は本物!だと感じたので、新しいパンチングメタルタイプを購入する予定です。その結果も掲載予定…
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